代表メッセージ
私が実現したい3つのこと

自身に子どもが生まれた30歳の時に私はこの活動を始めました。

自分が親になったことで出来ること
自分の子どもだけでなく、その子の友達までに貢献出来ること
自分のライフワークとなること

を考えてこの活動に辿りつきました。
今でもこの思いは全く変わっていないのですが、
子どもの教育の世界に入って活動を続けていく中で、
実現したいことがより明確になってきました。

1.放課後NPOが活躍する社会を作ること

私は活動開始以来、
「放課後NPOは世の中に必要ですか?」
という問いを社会にさせていただいたと思っています。
私はこの活動を営利目的で始めたわけでもないし、
どうしても続けざるを得ない状況でもなかったので、
特に皆さんに必要がないのなら、
もっと役に立つことを探そうと思っておりました。
ところが、活動すればするほど、
その問いの答えは「Yes!」であると感じました。

活動開始以来、
たくさんの子どもたちの輝く姿、
市民先生となった大人たちの充実した顔を、
見続けてまいりました。

「放課後プログラム」を行うと、子どもも大人も元気になります。
将来の夢や未来の自分の姿を見つけてくれた子もたくさんいるでしょう。

私たちは市民と子どものつなぎ役で黒子ですが、
子どもと大人の双方が輝く姿を見て、
この活動の意義を強く実感してきました。

同時にこの活動を私だけのものでなく、
社会全体の仕組みにしたいと思うようになりました。
そこで2009年にNPO法人化をいたしました。

単なる市民団体からNPO法人への進化は、
私なりのその志の表明です。
法人となるからには、
「継続して組織として、サービスを提供し続ける」
ことになります。
そのためにかかるコストは回収し続けなければいけません。

簡単なことではありません。
しかしながら、
私たちはそれをし続けることにするのです。

一生懸命頑張る
出来るか分からないことに挑戦する
そのことで成長した自分を実感する
これが人生の最大の楽しみであると私たちは考えているのです。

「放課後NPOのおかげで将来が見つかって今がある」
10年後、20年後に青年たちがこんな風に言ってくれるのが
私たちの未来にとっておく楽しみです。

2.お母さんが安心して働ける社会を作ること

小学校の放課後の世界に入ってみて、
実はこの時間が働くお母さんにとって大問題であることを
強く実感しました。

「小1の壁」と呼ばれますが、
小学校に入った途端に仕事を諦めるお母さんは少なくありません。
小学校に入ると、保育園のような預かり機能が手薄になり、
また子どもの興味や行動範囲も大きく広がります。
それを支える社会のインフラが整っているとは言えないのです。

まずは親が働いている放課後の時間に子どもをしっかり預かる施設が重要です。
そして、同時にそこで豊かな体験が出来ることが必要です。
この両方が兼ね備わった施設があって、初めて働くお母さんは安心出来るのです。

「安全な預かり+本物・多様な体験」
私たちが展開するアフタースクールはこれを目指しています。
最有力な手段は
「学校×市民×NPO」
であります。

日本では子どもがほしくても産めない理由の最も大きなものは
「子育てにお金がかかり過ぎるから」
です。
お金がかかる最大の要因は、
放課後の過ごし方にあるのだと思います。
預かりと体験と学力向上を求めて、
塾や習い事に子どもがたくさん行かざるを得ない状況が
そうさせています。

私たちが展開するアフタースクールが
広く社会のインフラになり、
働くお母さんが増えること
アフタースクールがあるから子どもを産もうという人が増えること
これが私たちの大きな願いです。

3.優秀な人材がNPOで働く社会を作ること

活動をしている中で、
学生さんから興味を持っていただけることが増えてきました。
同時に学生さんが悩んでいることに気づきました。
「大手企業に就職するか、ソーシャルワークにするか」

日本の学生の意識も少しずつ変わってきています。
実は私はそのような時に
「今の日本ならば、」という前提でこのようにおすすめをします。
「企業でビジネススキルを鍛えて、その腕前を持ってNPOに来てほしい」

NPOの活動で最も重要なことは
「継続すること」
活動はすぐには成果が出ないし、
社会問題の解決は継続的に行うマラソンレースです。
そして継続するにはコストの回収が必要で、
そのためには一定のビジネススキルが必要なのです。

今の日本では、
新卒の学生を十分に教育することが出来るのは、
企業が長けています。
そして同時に、
「企業⇒NPO」というキャリアパスはあっても、
「NPO⇒企業」という道は、まだ確かではありません。
だから「今の日本ならば、」先のおすすめになるのです。

しかし、ずっとそれではいけません。
NPOにもビジネスの世界でもきっと成功する優秀な方が
どんどん参画する必要があります。

そのために私たちNPO側が頑張らねばなりません。
優秀な人を迎えられるだけの環境、待遇、やりがいを
整える必要があります。
私もサラリーマンからNPOの世界に転身しました。
ぜひ良き事例となって、
後に続きたくなるような存在になりたいと思っています。

さらにその先には、
学生さんが普通に就職先としてNPOを考える社会になった時に、
日本のNPOもいよいよ本格的に開花するのだと思います。


放課後NPOアフタースクール 代表理事
平岩 国泰

[プロフィール]
1974年東京都生まれ。1996年慶應義塾大学経済学部卒業。
株式会社丸井入社、人事、経営企画、海外事業などを担当。
2004年長女の誕生をきっかけに、“放課後NPOアフタースクール”の活動開始。
活動開始以降 “放課後プログラム”には2万人以上の子どもが参加。
グッドデザイン賞(2年連続)他各種受賞。
2011年会社を退職し、NPO法人に一本化。